空港の仕事にはどんな種類がある?自分に向いている職種を見つけたい
20種類以上の仕事から、自分に合う職種を見つける方法
【この記事のポイント】
空港には「お客さまと接する仕事」「飛行機を動かす仕事」「安全を守る仕事」「裏方で支える仕事」がある。向き・不向きは、”性格”と”得意なこと”でかなり分かりやすく分かれる。「憧れの職種」と「自分が続けやすい職種」は必ずしも同じではない。
今日のおさらい3つ
まずは「人前が好きか」「体を動かすのが好きか」「機械やPCが得意か」の3つを書き出す。そのうえで、気になる職種を3つに絞り、「必要な資格」「働き方」を調べる。最後に、オープンキャンパスや現場の人の話で”仕事のリアルな温度”を確かめる。
【この記事の結論】
一言で言うと「空港には20種類以上の仕事があり、”自分がどこにいると心地いいか”で選ぶとミスマッチが減る」ということです。最も重要なのは、「お客さまの前に立つ仕事」「飛行機を動かす仕事」「安全・行政の仕事」「裏方で支える仕事」の4グループで考えることです。失敗しないためには、「憧れ」と「現実(勤務時間・体力・責任の重さ)」を両方見て、自分が続けやすい職種を選ぶことです。
空港の仕事は4つのグループに分けて考える
① お客さまと直接関わる仕事
正直なところ、多くの人が最初に思い浮かべるのはこのグループです。代表的な職種には、客室乗務員(CA)、グランドスタッフ(旅客サービス)、空港館内案内スタッフ、旅行会社・予約・発券・案内会社のスタッフなどがあります。
例えばグランドスタッフは、チェックイン・搭乗手続き、搭乗口での案内・誘導、到着時の案内・トラブル対応などを担当し、「空港の顔」としてお客さまと接します。CAやグランドスタッフは人気職種で、大手航空会社系では20~50倍程度の採用倍率になることもあるとされ、「準備なしに挑むのは難しい」と解説している専門学校もあります。
私も以前、成田空港で乗り継ぎに迷っているとき、グランドスタッフの方に助けてもらいました。そのときの「一言で安心させてくれる感じ」が忘れられなくて、「正直なところ、自分にはあの”瞬発力のあるやさしさ”はあるかな?」と、自分事として想像してみたのを覚えています。
② 飛行機を”動かす”仕事(運航・整備・地上支援)
よくあるのが、「空港=接客の仕事だけ」と思ってしまうことです。でも実際には、「飛行機を安全に飛ばす」ための職種が数多くあります。パイロット、運航管理スタッフ(ディスパッチャー)、整備士、グランドハンドリング(手荷物・貨物の搭載、トーイング、誘導など)などです。
運航管理(ディスパッチャー)は、天候や空域状況を確認し、飛行計画を作成してパイロットと情報共有し、運航中も必要に応じて情報提供といった役割を担う、”もう一人のパイロット”のような存在です。グランドハンドリングは、手荷物・貨物の搭載・取り降ろし、飛行機の誘導(マーシャラー)、トーイングトラクターでの移動などを担当し、飛行機が地上にいる間のすべてを支えます。
あるグラハン(グランドハンドリング)の現場インタビューで、「正直なところ、冬の早朝はめちゃくちゃ寒いし、夏は汗だくになる仕事です」「実は、それでも”自分の手で飛行機を送り出している感覚”がたまらなく好きなんです」という声を読んだことがあります。華やかさより、「体で飛行機を動かす感覚」「チームで回す感覚」が好きな人には、強く刺さるグループです。
③ 安全・行政・インフラを守る仕事
空港には、「安全とルール」を守る立場の仕事もたくさんあります。航空管制官(空の交通整理をする公務員)、税関職員・入国審査官(法務省・財務省の公務員)、空港警備・保安検査員、空港土木技術者・施設保守(滑走路やターミナルの維持管理)などです。
厚生労働省の職業情報サイトや進学サイトでも、管制官は高度な集中力と英語力が必要な国家公務員、税関・入管は海外と日本の”玄関口”を守る国家公務員、空港土木技術者は、滑走路の補修や耐震・防災対策などを担う技術者として紹介されています。
実は、私も一度だけ、夜の空港で滑走路の補修工事をしている現場を遠くから見たことがあります。離発着が止まった真っ暗な滑走路に照明だけが浮かび上がり、作業車が静かに動いている光景は、「ここを日中、安全に飛行機が行き来できるのは、この人たちのおかげなんだ」と実感させられるものでした。
④ 裏方で支える仕事(物流・IT・メーカーなど)
ケースによりますが、「空港の仕事に就きたい=空港の中で働きたい」とは限りません。実は、空港を裏側から支える企業・職種もたくさんあります。航空貨物(荷物の仕分け・輸送を担う会社)、ケータリング会社(機内食やドリンク・機内販売商品を準備する会社)、航空機関連メーカー(部品・内装・エンジン・計器などの製造)、航空関連IT会社(予約システム・運航管理システム・空港設備のIT化)、空港運営会社・テナント管理(ターミナル内の店舗運営・サービス企画)などです。
イカロス出版が運営する航空業界の仕事図鑑でも、「空港での接客」から「メーカーの開発」「IT・商社・物流」まで、直接空港にいない職種も含めた幅広い仕事が紹介されています。
私が航空系IT企業の事例を読んだとき、「正直なところ、飛行機の近くで働くイメージはなかった」「実は、システム障害が起きれば全便が止まる可能性もある。見えない場所で、ものすごく大きな責任を背負っている仕事なんです」というエンジニアのコメントにハッとしました。”空港の仕事”は、空港の敷地の中だけに閉じた世界ではないのだと気づかされます。
よくある質問
Q1:空港の仕事には何種類くらいありますか?
A:パイロット・CA・グランドスタッフ・整備士・グランドハンドリング・運航管理・貨物・ケータリング・管制官・税関職員・警備・IT・メーカーなど、少なくとも20種類以上の職種があります。
Q2:一番人気の職種は何ですか?
A:客室乗務員やグランドスタッフは非常に人気が高く、大手では採用倍率20~50倍程度になることもあります。そのぶん選考対策と覚悟が必要です。
Q3:体力に自信がないと無理ですか?
A:職種によります。グランドハンドリングや貨物・警備などは体力が重要ですが、空港運営・IT・企画・予約センターなど、体力負担が比較的少ない職種もあります。
Q4:英語ができないと厳しいですか?
A:これも職種次第です。CA・グランドスタッフ・管制官などは高い英語力が必要ですが、整備・グランドハンドリング・貨物・ケータリング・一部事務職などは、業務で使う範囲の英語からスタートできます。
Q5:文系でも空港で働けますか?
A:はい、働けます。グランドスタッフ・空港案内・空港運営会社の事務・旅行会社・予約センターなど、文系出身者が多い職種もたくさんあります。
Q6:どの職種が自分に向いているか分かりません
A:「人と話すのが好きか」「体を動かすのが好きか」「機械・ITが好きか」の3つを自己チェックし、それぞれに対応する職種(接客系/運航・整備系/IT・メーカー系)を3つ選んで調べてみるのがおすすめです。
Q7:空港で働くには、まず何をすればいいですか?
A:高校生なら進学先(航空専門学校・大学)を調べる、社会人なら転職サイトで「空港」「グランドスタッフ」「貨物」などで求人を検索するなど、自分の立場に合った入口を探し始めるのが第一歩です。
こういう人は今すぐ相談すべきです
「空港で働きたい」と検索窓に何度も打ち込みながら、具体的な職種が決めきれていない。CAやグランドスタッフ以外の選択肢を知らないまま、不安だけが膨らんでいる。自分の性格や得意分野とどの職種が合いそうか、一人では整理しきれない。
この状態ならまだ間に合います。まだ進路も転職先も完全には決めていない。空港見学・オープンキャンパス・オンライン説明会などに参加できる時間が残っている。今からでも情報を集めて、自分に合う職種の候補を3つに絞る余地がある。
迷っているなら、まず「人と話すのが好き」「体を動かすのが好き」「機械やITが好き」のうち、自分に一番当てはまるものを一つだけ決めてみるのがおすすめです。その一歩で、「空港での自分の居場所」が、少しずつ具体的に見えてきます。
まとめ
空港の仕事は、「お客さまと接する仕事」「飛行機を動かす仕事」「安全やルールを守る仕事」「裏方で支える仕事」に大きく分かれ、それぞれに多様な職種が存在します。
向き・不向きは、「人前で話すのが好きか」「体を動かすのが好きか」「機械やITが得意か」「安定・公務員志向が強いか」といった軸でかなり分かりやすく分かれるため、”憧れ”だけでなく”自分の性格と体力・得意分野”を一度言語化してから職種を選ぶことが大切になります。
ネットのイメージだけで判断せず、航空業界の仕事図鑑や厚労省の職業情報、航空会社・空港会社の採用ページを使って情報を集めたうえで、オープンキャンパスや空港見学・OB/OG訪問などで”現場の声”を聞き、自分が続けやすい職種を選ぶことが大切です。