航空専門学校卒業後の進路は?どこに就職できるのかリアル解説
進路の「その先」を見据える:卒業生の就職先とキャリアパス完全図解
この記事のポイント
- 航空専門学校卒業生が実際にどんな会社・職種に就職しているかが分かる
- 「整備」「運航整備」「グランドハンドリング」「グランドスタッフ」「メーカー・官公庁」など、代表的な進路ごとのキャリアの流れをイメージできる
- 「数字は良いけど中身が分からない」というモヤモヤをなくし、自分にとってリアルな将来像を描きやすくなる
今日のおさらい:要点3つ
- 航空専門学校の就職率は90~100%台と高水準だが、中身は「航空会社整備・空港地上職・LCC・ヘリ会社・メーカー・官公庁」などに分かれる
- キャリアの流れも、「整備→一整・管理職」「グラハン→リーダー・他空港」「メーカー→開発・品質保証」など多様で、”一生同じ現場”ではない
- 迷うなら、「どのロゴで働きたいか」より「どんな1日を過ごしたいか」から逆算して、進路と学校を選ぶのがおすすめ
この記事の結論
一言で言うと、「航空専門学校を出た人の進路は”ANA・JAL整備や空港会社+LCC+ヘリ+メーカー+官公庁”とかなり多彩で、就職率の高さに見合うだけの”出口の広さ”があります」。
最も重要なのは、「航空会社だけでなく、整備会社・空港地上会社・メーカー・自衛隊や海保など”空に関わる全プレイヤー”を候補に入れておくと、自分に合う進路とキャリアの流れが見えやすくなる」ことです。
失敗しないためには、「就職率」「会社ロゴ」だけでなく、”どの職種でどのようにキャリアアップしていくか”まで見据えたうえで、CNAなどの就職実績を比較し、自分のゴールに近い進路が多い学校を選ぶことです。
航空専門学校卒業後の代表的な就職先
1. 航空会社の整備会社・運航整備会社
まず王道なのが、「ANA・JALグループの整備会社」です。
関東の航空専門学校の2025年3月卒業生データでは、JALエンジニアリング:複数名(例:5名+5名+1名などコース別)、ANAラインメンテナンステクニクス:5名+3名など、ANAベースメンテナンステクニクス:3名+1名など、ANAエンジンテクニクス:2名など、JAL・ANA両グループの整備会社への内定が多数並びます。
CNA(中日本航空専門学校)の2025年度内定速報でも、JALエンジニアリング:9名、JALエアテック:1名、ANAラインメンテナンステクニクス:7名、ANAベースメンテナンステクニクス:4名など、同様に大手整備会社が目立っています。
また他の航空専門学校の「主な就職先」一覧も、ANA LMテクニクス・ANA BMテクニクス・ANAエンジンテクニクス、JALエンジニアリング・JALエアテックといった社名を列挙していて、「航空専門学校=エアライン整備への主要供給源」という構図が見えてきます。
CNA卒業生からの話では、「正直なところ、入学前は”航空会社に行きたい”くらいのざっくりした気持ちでした」「実は、3年の途中でJALかANAか、ラインかベースか、ヘリか…といった”どんな整備士になりたいか”を絞っていった感じです」という”途中から具体化していく”パターンが多い印象です。
2. グランドハンドリング・空港地上支援会社
整備系と並ぶ柱が、「グランドハンドリング(グラハン)」と呼ばれる空港地上支援です。
関東の航空専門学校のエアロサポート科の内定先を見ると、JALグランドサービス:10名、JALグランドサービス大阪:1名、ANAエアポートサービス:6名、ANA成田エアポートサービス:1名、スカイマーク:1名、日本空港サービス:1名、日本空港給油:1名、三愛オブリ:3名など、「航空会社直系+空港関連会社」が並んでいます。
他の航空専門学校でも、ANAエアポートサービス、JALグランドサービス、各地の空港地上支援会社への就職実績が公式サイトに明記されています。
正直なところ、「飛行機のすぐそばで働きたい」「身体を動かす現場が好き」という人には、この分野の方が整備よりフィットすることもあります。
3. LCC・地方航空会社・ヘリコプター会社・メーカー・官公庁
さらに視野を広げると、以下のような進路があります。
LCC・地方航空会社:AIRDO、スカイマーク、ソラシドエア、Peach、アイベックスエアラインズなど。
ヘリコプター運航会社:朝日航洋、オールニッポンヘリコプター、エアバス・ヘリコプターズ・ジャパン、新日本ヘリコプターなど。
航空宇宙・重工メーカー:三菱重工業、川崎重工業、IHIグループ、ヤマハ発動機、ジャムコなど。
官公庁の航空隊:海上保安庁、警察航空隊、自衛隊航空要員など。
関東の航空専門学校の就職実績ページは、「航空機整備会社、エアライン、航空機運送・使用事業、警察等官公庁の航空隊、新聞社・大手企業の航空部、航空宇宙関連メーカー、グランドハンドリング会社等、本校卒業生は航空業界で多数活躍」とまとめており、「空と機械に関わるあらゆる場所」が射程に入っていることが分かります。
代表的なキャリアの流れ(例)
整備系:二等→一等→リーダー・管理職・メーカーへ
整備系のキャリア例を整理すると、こんなイメージです。
航空専門学校(CNAなど)で二等航空整備士コースを修了します。ANA LMテクニクス/JALエンジニアリングなどの整備会社に就職し、二等整備士としてライン/ベースで経験を積みながら、一等整備士や特定機種のライセンスを取得します。班長・主任・係長などのリーダー職や、品質保証・訓練部門へキャリアアップします。中途でメーカー(MHI・KHI・IHIなど)のフィールドエンジニアや技術職に転身するケースもあります。
航空整備士の将来性をまとめた記事でも、有資格整備士は人手不足傾向で、一等・二等の資格を持つ中堅層は国内外でニーズが高いとされており、「専門学校→整備会社→資格→キャリアアップ」の流れは今後も有効だと見られています。
グラハン系:現場リーダー→運航管理・別空港・他社へ
グランドハンドリング系のキャリアは、航空専門学校のグラハン系学科から、JALグランドサービス、ANAエアポートサービスなどに就職します。ランプ(機体誘導・プッシュバック)や手荷物・貨物・給油などを担当し、チームリーダー・シフト管理・新人教育などにステップアップします。希望に応じて他空港への異動や、他社(LCC・ハンドリング会社)への転職も可能です。
他の専門学校の就職情報では、「新千歳・成田・羽田・関空・福岡・沖縄など全国の空港で卒業生が活躍している」と紹介されていて、「空港を渡り歩くキャリア」も現実的な選択肢になっています。
実は、よくあるのが「最初は地元空港→数年後に羽田や成田へステップアップ」という流れです。
メーカー・官公庁:技術+安定志向のキャリア
メーカー・官公庁系のキャリアは少し色が変わります。
三菱重工業・川崎重工業・IHIなど:航空機やエンジンの製造・整備・改修に関わる技術職として、社内での異動により、設計・試験・品質保証などに進むことも可能です。
海上保安庁・警察航空隊・自衛隊:整備・運航支援・救難・パトロール業務に従事し、公務員としての安定性と、特殊な現場経験が得られます。
航空専門学校からこうした進路に進む人は、全体で見ると少数派ですが、「空と機械+社会貢献度の高い仕事」を両立したい人にとっては、非常に魅力的なルートです。
よくある質問
Q1:航空専門学校卒業生の就職率はどれくらいですか?
A1:CNAは就職希望者127名中125名内定(内定率98.4%)、最新速報で92.9%など高水準です。
Q2:みんなANAやJALに行けるのですか?
A2:ANA・JALグループへの内定実績は多いものの、全員が大手2社に行くわけではありません。LCC・地方航空会社・メーカー・官公庁・関連会社など、多様な進路に分かれます。
Q3:整備とグラハン、どちらの就職先が多いですか?
A3:学校や学科構成によります。中日本航空専門学校では整備系とグラハン系の両方で多数内定が出ており、就職実績ページに学科別の内定先が詳しく載っています。
Q4:メーカーや官公庁に行く人はどれくらいいますか?
A4:割合としては少数派ですが、毎年コンスタントに内定者が出ています。三菱重工・川崎重工・IHI・海上保安庁・警察航空隊・自衛隊などが代表的です。
Q5:専門学校を出ると、一生その職種のままですか?
A5:そんなことはありません。整備から管理職・メーカーへ、グラハンから運航管理・別会社へなど、キャリアチェンジの例は多数あります。
Q6:大学卒と専門卒で、就職先はどれくらい違いますか?
A6:総合職や一部技術職は大学卒が中心ですが、整備会社・グラハン会社は専門学校卒が大量に採用されています。
Q7:まだ職種が決まっていない状態で、航空専門学校に行くのはアリですか?
A7:ケースによりますが、「とにかく航空業界に入りたい」より、「整備/グラハン/GSなど、どれか1~2個に絞れる」段階で選ぶ方がミスマッチは少ないです。
まとめ
航空専門学校卒業後の進路は、就職率の高さだけでなく、”就職先の幅”という意味でもかなり恵まれています。
ANA・JALグループ整備会社や空港会社はもちろん、LCC・地方航空会社・ヘリ会社・メーカー・官公庁など、多様な就職先があります。キャリアの流れも、整備→一整→管理職/メーカー、グラハン→リーダー→他空港・他社、メーカー→開発・品質保証など、想像以上に広がっていきます。
「航空会社のロゴ」だけでなく、「どんな現場で、どんな1日を過ごしたいか」を軸に、進路と学校を選ぶのが後悔を減らす近道です。
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