審査講評

航空写真家深澤 明

中日本航空専門学校の創立50周年を祝うかのようなとてもハイレベルな作品が、一般部門、アートフォト部門共に多く寄せられ、応募された皆さんのヒコーキや空港に対する愛情がいっぱい伝わってきました。「もっと入選数を増やしたい」。選考から漏らすには惜しい作品がたくさんありましたので、審査中に思わずそう口走ってしまいました。これからも皆さんにとってヒコーキや空港が身近にあり、ヒコーキ写真を愛するココロ豊かな人生となるよう心から祈念しております。

中日本航空専門学校 校長安藤 弘治

本校の創立50周年記念イベントとして企画いたしましたフォトコンテストに、想定をはるかに超える762点の応募をいただき、驚きとともに誠にうれしい限りです。応募していただいた方全員に感謝とお礼を申し上げます。
どれをとっても撮影者の飛行機に対する熱意が伝わるすばらしい写真ばかりで、選考には大変苦労しました。最終的には航空の教育に携わる者としてのインスピレーション(本校を巣立ち航空業界で活躍しているOB、OG の想い)をもって決めさせていただきました。今回のコンテストを通して、より多くの子供たちが飛行機をもっと好きになって くれるよう世間に発信していきたいと思います。ありがとうございました。

一般部門[テーマ] 空港や飛行機の写真

グランプリ

「夕映え」

撮影:早川 幸夫 さん

審査評

シルエットとなっている手前の二人の格好がいい雰囲気を生み出しており、それが決め手となりました。人と人を結ぶドラマが生まれる空港という場所を、常滑側の海岸、つまり空港ではない場所での1枚で感じさせてくれたことに感動しました。(深澤)

夕日(セピア色)に染まる空を高速で飛行しているにもかかわらず、まるで浮いているかのような機影を眺めるカップルと、楽しそうに浜辺を散歩するカップル。何とも言えない温かみとゆっくりと時間が流れているような情景が印象的です。(安藤)

準グランプリ

「山岳救助」

撮影:あきらっす さん

審査評

救助ヘリコプターが果たす役割と、救助隊の方たちの重責感などが伝わってきます。航空機が世の中のために果たす使命は大きく尊いものでありますが、何よりも尊い人命を救助するという救助隊の方たちの使命感もこの1 枚に宿っているように思います。(深澤)

モノトーンの奥深い山間に赤白色の消防ヘリ。厳しい現場の印象が伝わります。消防、警察、防災のヘリは、整備士もウインチ操作など救難作業の一役を担います。本校の卒業生の姿と重なり大変印象の深い作品です。(安藤)

CNA賞

「関空、夕暮れの一線」

撮影:工藤 嘉晃 さん

審査評

朱色に染まる夕焼けを境界として、地上で羽を休める飛行機の安堵感と、濃い青色に染まる雲で覆われた上空の厳しさのコントラストが印象的です。(安藤)

「大山とブルーインパルス」

撮影:車 啓司 さん

審査評

白色の機体に青色のカラーリングの二機のインパルスと、大山とスカイブルーの空に浮かぶ白い雲の対照が印象的な作品です。(安藤)

深澤賞

「スポットイン」

撮影:相原 一郎 さん

審査評

共にランプ内に立っているかのような緊張感があり、グランドハンドリングの醍醐味が伝わってきます。(深澤)

「冬の朝」

撮影:下川 浩希 さん

審査評

機体の映り込みや質感を大事にしつつ、滑走路面に落ちる機体の影にまで気が配られており、丁寧かつ緻密な撮影姿勢が伝わってきます。(深澤)

アートフォト部門[テーマ]カッコいいヒコーキ写真

グランプリ

「宿命」

撮影:むっつー さん

審査評

1枚の作品としての一体感が見事にアートです。引退が迫るB737-500 スーパードルフィンへの想いだけでなく、ヒコーキを愛するココロ、ヒコーキ写真に対する真摯な姿勢がこの1枚からヒシヒシと伝わってきます。機体と工場内装の色とトーンが同調しており、かつ長年使い込んだ風合いがいいですね。選考後にCNA 在校生だと聞きましたが、忖度なし! 堂々のグランプリです。(深澤)

地球を何万回と周回する距離を飛行し、どれだけの人と幸せを運んだことか…お疲れさまでした。が伝わってくると共に、この描写は今までにあまり目にすることのないものであり、技術屋として見入ってしまうすばらしい作品です。しばらく手に取ってずっと見入ってしまいました。(安藤)

準グランプリ

「夕映えのダイナスティ」

撮影:槙山 崇 さん

審査評

着陸であり、夕陽に向かっている状況ではありますが、明るい世界へ飛び立つかのような素敵なシーンです。ここのところ世の中に充満していた暗澹たる閉塞感を打ち払うかのような爽快さが、見る者に勇気と明るさをもたらしてくれるようでした。(深澤)

夕日のオレンジと、空の青と、雲のグレー色の組み合わせがとてもいい感じです。着陸に向けて滑走路に侵入する情景のようですが、今日も無事にフライトを終えられてよかったーっと、飛行機から聞こえてきそうな感じで、お疲れ様と話しかけたくなるようなシーンです。(安藤)

CNA賞

「機体 - Aircraft」

撮影:伊藤 優 さん

審査評

モノクロでの撮影が一層迫力を増しています。フルフラップでまさに着陸寸前のシーンのようですが、じっと見ていると大鷲が翼と爪を広げて獲物をめがけて舞い降りる姿にかぶって見え、とても印象的な作品 です。(安藤)

「青空に頬を染めて」

撮影:OMIMI さん

審査評

胴体と片翼を被写体としているところが飛行機のスケール感とエンジンの存在感を高め、左からの光によって飛行機のコントラストが写真をより印象的にさせ、大変気に入りました。(安藤)

深澤賞

「東西の饗宴」

撮影:大竹 徹也 さん

審査評

ファイターの動きも含めて細部に渡って計算され尽くされているだけでなく、作品として昇華させるためのテクニックが冴えわたっています。(深澤)

「美ら海のsunsetへ発つ」

撮影:水野 英樹 さん

審査評

沈みゆく太陽の光のエネルギーを一身に受けとめて輝くヒコーキをガラス越しながら見事に捉え、表現されています。(深澤)